皆様、ゴリ丼を食べたことありますか?
ゴリを卵でとじてごはんにかけた丼です。
ゴリの苦味と卵の甘さ、出汁の香りが最高に美味しいので是非食べて欲しいです。
紹介しましょう。
ゴリってなに?
四万十川で「ゴリ」と呼ばれる魚がいます。
特に四万十市中村で呼ばれることが多いのですが、基本的にヌマチチブをゴリと呼んでいるようです。
時々、ヌマチチブ以外のヨシノボリなどの底生魚もゴリと呼んでいる方もいるので、人によって底生魚の総称もしくはヌマチチブ単体を指す地方名だと考えられます。
ゴリ漁でとる
四万十市中村ではゴリ漁があります。
ゴリは春になり水温が上昇してくると産卵のために川を遡上します。
川漁師はその年の最初の漁がゴリ漁になることから「四万十川の春の風物詩」と言われていることもありました。
最近はゴリ漁をする人が減ってしまったのでその光景も見ることが少なくなりました。
ゴリ漁の方法は2つあります。
- がら引き漁:サザエなどの貝殻を何百個も吊り下げたロープを上流から下流に向けて舟と陸から引きます。その時の「ガラガラ」という音にゴリが驚いて逃げるので、最終的に網へ追い込む漁法です。
- のぼり落としうえ漁:浅瀬に砂利や石で土手を作り、行く手を阻むすのこなどをたてます。ゴリは横へと移動し、最終的に横に仕掛けられたかごに入ってしまいます。ゴリの習性を利用した漁法です。
ゴリ丼をたべる!
四万十にきてすぐに四万十川っぽい料理を食べようと「いわき食堂」へ向かいました。
おすすめはなんですか?
ゴリ丼がおいしいよ
ゴリ丼ってなに?!と興味津々で食べてみることにしました。
しばらくしてやってきました。
小さい魚たちが卵に埋もれています!!!
少し衝撃を受け、恐る恐る口にすると…美味しい☆
ゴリの苦味が何とも言えず、そしていわき食堂さんの出汁がばっちりあうのです。
こんな魚がいるんだな~と初めての川魚料理を堪能したのでした。
それからいわき食堂さんへ行くと、いつもゴリ丼を頼むか迷ってしまいます…ほかの料理も食べたいけど2回に1回は頼むようになりました。
ゴリ丼の誕生物語
のちに、ゴリ丼の誕生物語をいわき食堂のちえみさんに伺ったことがありました。
ゴリ丼がいわき食堂で生まれたのは四万十川ブームのころらしいです。
【ちえみさん談】
すぐ下の網代の川原で掘っ立て小屋を建てて住むおじさんが屋形船をやっていました。
食堂で屋形船に乗りたいというお客さんが来ると、ケータイもない時代だから、見えるように橋に旗をたてるとやってきてお客さんを乗せていました。
30年前、そのおじさんに、中村ではゴリを食べると教えてもらったのです。
西土佐ではゴリを食べる習慣がなかったので、四万十川のものとしてゴリを出したらどうかと提案され、ゴリ丼を開発しました。
ゴリの仕入れも世話してくれて、今は自分たちでルートができたけど、当時はこれは美味しいのかと不安でしたね。
今、そのおじさんはいませんが、ゴリ丼はいわき食堂で食べられ続けています。
中村ではゴリを食べる習慣がありますが、今はあまり定番ではない気がします。
時々、居酒屋のメニューに佃煮がのっていることもありますが、ゴリ丼があるのはいわき食堂だけではないでしょうか?
四万十川の名物に!密かに広めていこうと思います。
いわき食堂
電話 0880-52-1172
住所 高知県四万十市西土佐津野川647−5
営業時間 8:00~20:00
*定休日はありませんが臨時休業がありますので注意。
*現金払いのみです。
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